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池袋の忠犬ハチ公 〜前編〜

池袋の忠犬ハチ公〜前編〜

ちょっとちょっと、間違えてますよ。池袋にハチ公はありません。

そう、池袋と言えば『いけふくろう』がいる。渋谷の忠犬ハチ公やモヤイ像と比べるとかなり控えめだ。

控えめとか言っているが、私が大学生だった時はかなりお世話になった。

もう、暇さえあれば池袋に行っていて、いけふくろうは何回も見ている。

その度に、なんでこんなに目立ってないんだろうと感じていたものだ。

 

大学時代のアルバイト

当時、私はとあるレストランで働いていた。そこにはとてもお世話になった先輩が2人いて、私は先輩方に頭が上がらなかった。

少ししてから先輩が2人とも辞めてしまい、コツコツと育てた後輩も辞めてしまう。

後輩に至っては3人も辞めてしまった。体力的にキツくなった為、私も辞めることに決意。

次のバイトはどうしよう・・・と悩んでいた。

 

悪友の紹介

大学で求人広告とにらめっこしていると、先輩や友達からオファーがきた。

なんだ、バイト探しているのかと。

沢山オファーを頂いたのだが、1番条件に合っている悪友からの誘いだった。

 

顔はイケメンなのに、ハラが出ていて、性格はおっさんだった悪友。

当時はまだコーヒーが飲めなかった私に、甘ったるいカフェオレを勧めてきた。

私も少しずつ慣れてきて、カフェオレが大好きになる。

そんな矢先、甘ったるいカフェオレを勧めてきた悪友に糖尿病の恐ろしさを説かれた時はどうしようと思ったものだ。

 

バイトといったら、ずっと立ち仕事だった為、座って楽な仕事という誘いはとても魅力的だった。

私は履歴書を作成し、面接に挑んだ。

そして、数日後に合格する。

かなりホッとしたのを覚えている。奨学金の返済が滞らずに済みそうだ。

 

途轍もないアウェー感

しかし、ここで問題が起きる。

アルバイトしている学生はほとんどがアルバイト先の最寄りにある大学からだった。

私がいた大学のヤツは皆一緒だったが、私だけ他の部署に回される。

こ、これは高校時代を思い出さざるを得ない。

▼私が孤独になった時の話▼

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人見知りだから、このまま淡々と働くことになるのか・・・と。

学生以外はほとんどおばちゃんだ。沢山のおばちゃんにちょっとのおじちゃん。

その想いとは裏腹に、思った以上に早く他大学の学生と仲良くなった。

どうやら、私はギャルが苦手なだけで、ギャル以外はいけるらしい。

驚いたことにおばちゃんも余裕みたいだ。

 

冗談のつもりが

少しずつ仲良くなっていき、バイト以外でも遊んだりすることが増えていった。

1番感動したのは、他大学の学食だ。私がいた大学ではザ・学食といった感じで、味は不味くもなく、上手くもない。

しかし、他大学の学食はどうだ。かなりオシャレで街にあるお店が何店舗も入っていた。

それでいて、値段もリーズナブル。私はいつしか、自分の大学ではよっぽどのことがない限り、食べなくなった。

そして、他大学の学食でダベっていることがとても楽しかった。

 

好きだった子

私が働くちょっと前に入った女の子がいた。その子は、自分より後に誰も入ってこないことに少し不安を感じていたようで、

 

ホームベース
ホームベース
新人同士頑張ろうね!

 

と声をかけてくれた。年齢は自分より下だったが、バイト先では先輩だ。

その子はとても大人しそうな子で、見た目とは違ってとてもおしゃべり。

もう、私のモロにタイプだった。

悪友にその事を伝えたら、

 

 

 

 

悪友
悪友
ホームベースみてぇな顔だな。

 

 

 

 

とかほざき出した。本当ハラ立つ。バイト帰りではいつもその子(全然そんなことはなかったんだけど、以下ホームベース)の話題を出してくる悪友。

しばらくして、年上の彼氏がいるとのことで何もせずに撃沈することになる。

当時はガラケーで、写真を見せてもらう機会があった。彼氏はLUNA SEAの真矢にそっくり。

嘘だろ・・・こんな子が真矢似の人にお熱だとは思いもしなかった。

 

そう思いはしたものの、素直に応援していた。

★話を聞いてよと言ったら聞くし、アドバイスしたりした。

★誕生日プレゼントを選びに行くから付き合えって言えばついて行き、こんなのがいいんじゃない?と提案したりした。

★ストレスが溜まってカラオケ行くからついて来いと言われれば、カラオケに行った。

本当に楽しそうで、幸せなんだなぁと感じる。

気になっている子が幸せならそれでいっか。と思える辺り、悪友だけでなく大学生時代の私も十分おっさんだったな。

 

私が通っていた大学は工学科だった為、ほとんどが男子だった。

男子100人に対して、女子1人いるかいないか。

大学では出会いはない。バイト先もないだろう。友達もいない。

完全に詰んだ状態だった。まぁ、焦ってもしょうがない。

そんな中、ホームベースから、

 

ホームベース
ホームベース
まだ彼女できてないの?

 

と言われ、誰か紹介しろよと冗談で言ったら、いいよとアッサリOKをもらってしまったのだ。

まさかの返答に私は2度見してしまった。

 

カラオケ

今まで紹介してもらったことがなかった私は、正直どうしたらいいか分からなかった。

と言うか、見ず知らずの人と何を話せばいいのかも分からない。

 

ご、ご趣味は?とか、大学では何を専攻されてるんですか?とかか?

 

それで、お花を少々・・・とか言われたらどうする。なんて返せばいい?

 

逆に趣味聞かれたらどうするんだ。ゲームですなんて言ってみろ。

 

想像する女の子
想像する女の子
うっそ、工学系でゲームとかキモオタじゃん!

 

って返ってくる。ちょっと音楽やってますはどうだ。

 

想像する女の子
想像する女の子
大学でろくに勉強もせずに音楽とかチャラいね!

 

って返ってくる。

 

 

 

 

 

じゃー、どうすりゃいいんだよ(怒)

 

 

 

 

 

考えた結果、ホームベースを頼ることにした。

大学のサークルではお笑いに厳しい先輩がたくさんいた。正直、私が大学のサークルで先輩方に会っていなかったら、クッソつまらないド真面目人間になっていたと思う。

今まで気にしたことはなかったが、大学に入りボケかツッコミかを意識することになった。

大学時代で何を専攻していたかと聞かれれば、ツッコミです。ボケは少々・・・と答えるだろう。

このボケかツッコミかと言う議論は至る所で話される。私は今でもツッコミと自信を持って答えているが、会う人会う人に全否定される。

ホームベースは完全にボケだった。ボケの種類が、

  • 計算されたボケ
  • ドジから生まれるボケ
  • 天然

のタイプに分類したとして、ホームベースは『ドジから生まれるボケ』タイプだった。ちなみに、私の天敵は天然。

今まで生きてきて、天然ほど恐ろしいものはないと感じている。

なので、ゴチャゴチャと会話をどうしようとか考えるよりも、ホームベースのボケを拾っていこう。そう決めた。

 

ー当日ー

バイト後にホームベースと待ち合わせ場所に向かう。

この時の私としては、気になる女の子から女の子を紹介してもらう複雑な気持ち、初めて紹介してもらうと言う緊張。

緊張してきたと言ったら、ホームベースは大丈夫と言う。何が大丈夫なんだろうか。

少し早く待ち合わせ場所に着いた為、雑貨屋に入り色々見ていた。最初はソワソワしていたが、ホームベースがあまりにもいつも通り過ぎて、それを見ていたら緊張が解けてきた。

合流をして、カラオケに向かった。

 

紹介してくれた女の子

紹介してくれた女の子はとても小柄で、頭にお団子を作っている。チョコンという効果音が似合う人で可愛らしかった(以下、小人)。

大人しい感じの子で、2人っきりだったら、かなりマズかったと思う。

ホームベースのお陰で、会話に困ることはなかった。

どうやら、ホームベースと違う学部の子で、共通の授業で知り合ったらしい。

ホームベースのイジりとボケのお陰で小人は沢山笑ってくれた。私自身、自然体で話すことができたのはホームベースのお陰だろう。

軽く話した後は、皆で歌って盛り上がる。歌っては話し、歌っては話し。

あっという間に時間が過ぎていき、連絡先を交換しようと言われた。

 

帰る途中、電車内で振り返る。

 

これ・・・大丈夫だったのだろうか。

 

私とホームベースでベラベラと話しまくっていたが、小人は口数が少なかったように思える。

考えれば考えるほど、よく分からない。答えが出ない質問をグルグルとする。

  • 小人は今日楽しんでくれたのだろうか。
  • 緊張はしていかなっただろうか。
  • これ、次はあるか?

家に帰ってから、ホームベースと小人にお礼のメールを送った。

 

初デート

次の日、バイト先のおばちゃんやバイト仲間に紹介どうだった?と聞かれまくる。

言葉では楽しかったよ。と返答できたが、これからどうなるかは全く分かっていなかった。

休憩時間になり、ホームベースを含めご飯を食べた。私は不安に思っていることをサラッと言ってみたら・・・

 

後日談の話

ホームベースとしては、もうてっきりガンガンメールしているもんだと思っていたらしい。

お礼のメールしかしてないというのに。

隣の席でご飯を食べていたおばちゃんが会話に入ってくる。

 

さと→☆はどうだった?ちゃんとやれた?

 

そうだ、一部始終をホームベースは見ている。なんで、何も聞かなかったんだろう。するとホームベースは、

 

ホームベース
ホームベース
ちゃんとやれてました!いつも通りのさと→☆って感じで、良かったと思います(笑)

 

その言葉を聞いて、余程驚いた顔をしていたのだろう。バイト仲間は大爆笑している。

そして、ホームベースはどんどん私の不安をぶち壊していった。

  • あの子、普段から大人しい子だよ。
  • 小人と電車が同じだから話しながら帰ったけど、かなり好印象だったよ。
  • その他諸々

それを聞いてホッとした。1番喜んでいたのは隣の席でご飯を食べているおばちゃんだった。そして、最後にホームベースは、

 

ホームベース
ホームベース
だらしが無いんだから、さと→☆は!

 

と付け加えてきた。やかましい。すると、バイト仲間たちが初デートどうする?と私を置いて盛り上がる。

そうか、次は初デートだ。

ホームベースはいない。口数が少ない女子との免疫がなかった私は会話をどうするべきか・・・と悩んだ。

この場所だと野次馬が多いので、後でホームベースに相談してみるか。

 

池袋サンシャイン

メールでホームベースに相談したけど、そのままで大丈夫とのことだった。

と、いうことで私は初デートの前に連絡を取った。

返信はすぐに来たし、もしかしたら話すのよりメールの方がいいのかもしれない。

今では考えられない程、当時の私はマメだった。

連絡が来たら即返信。メールではくだらない内容のラリーだったが、とても楽しい。

そして、初デートの打診も行う。アッサリOK。それからというもの、私は初デートはどこに行こうか考えることが増えた。

ホームベースに頼ってばかりではいけない。

私がイキイキと過ごしていると、悪友は言った。

 

 

悪友
悪友
お前、本当にそれでいいの?ホームベースはどうするんだよ。

 

 

 

 

さと→☆
さと→☆
バッカ、ホームベースには大切な彼氏がいるんだよ?

 

 

悪友とは日頃、意見が合う。しかし、この点だけは合わなかった。

私の大学と小人の大学の中間地点。それが池袋だった。

池袋にはよく行っていたので、ベタだけどサンシャイン水族館にした。

 

ー当日ー

10時に待ち合わせ。

地元からだとかなり距離がある為、1時間前には到着していた。

よーし、頑張るぞ!

小人と合流して、サンシャイン水族館に行く。

結構、喜んでもらている。心配していた無言もそんななく、会話は思った以上に盛り上がっていた。

しかし、予想外のことが起こってしまう。すぐに全部見終わってしまったのだ。

この後はカラオケに行く予定だったが、若干時間が余ったので少し喫茶店でゆっくりしようということに。

 

喫茶店でまさかの・・・

とてもオシャレな喫茶店に入り、2人ともコーヒーを頼んだ。

席について、話す。

サンシャイン水族館、意外とすぐに終わっちゃったね!とかそういう話をしていたと思う。

時間はあと少しでお昼になる。お腹が空いてしまったので、どこか食べに行くか聞くもお腹が空いていないと答える小人。

付き合わせちゃうのも悪かったので、喫茶店で済まそうと思い、その旨を伝える。

レジに並び、注文して席に戻ると・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小人は寝ていた

 

 

 

 

 

 

 

それも寝息を立てて。この時の私はかなりアホで、『かわいいなぁ。』なんて思いながら、起こさないよう静かにご飯を食べた。

それから少しすると、小人が起きる。

 

小人
小人
ごめん、寝てた!昨日、夜遅くまでレポート書いてたから・・・

 

さと→☆
さと→☆
気にしなくていいよ。俺もレポート三昧でその気持ち分かるし(笑)

 

 

これは素直な気持ちだった。大学生はレポートがやたらと多い。その大変さは十分に分かっていた。だから、続け

 

さと→☆
さと→☆
今日は帰ろっか!ゆっくり休んで、また違う日に遊ぼう。

 

 

こうして、小人との初デートは終わる。これを悪友に話すと、やはりいい反応はしなかった。

 

悪友
悪友
初デートで寝る奴っている?本当、大丈夫か?

 

 

それからというもの、サークル内では笑い話になる。当然、ホームベースからも聞かれた。

悪友とのやりとりがあった為、言いにくい。でも、伝えなきゃいけない。

事の顛末をホームベースに話すと、

 

 

 

 

 

ホームベース
ホームベース
えっ・・・

 

 

 

 

 

かなり浮かない顔になっていた。

続く。